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躁鬱病(BPⅡ)トウビョウブログ
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 14日に退院してからは姉の家に泊まっていた。ひとがいる環境というのは、それだけで安心できる。しかし、心理学的に退行しているような気がしたのは何故だろう。今、自分を退行させるような葛藤や困難があるとすれば、職場復帰しか考えられない。復帰そのものというよりは、「強迫的な仕事のスタイルを捨てなければならない」という、漠としているうえに実現困難と思える課題に直面すること、と言った方がいいだろうか。

 19日、退院後、初めての診察。待ち時間に手帳に質問事項をメモしていて、指先が震えているのに気付いた。舌の震えは既に現れていたが、手の震えは、おそらくこの日から出現した。前に服用していたセロクエルより錐体外路症状が出易いという、ルーランの副作用だと思われた。先生にそのことを報告すると、入院中から飲んでいた副作用止めのヒベルナ糖衣錠に加え、アキネトンという抗パーキンソン病薬を出された。しかし、帰宅後、買ったばかりの「抗精神病薬の『身体副作用』がわかる」(長嶺敬彦著、医学書院)を読んでいたら、こんなことが書いてあって、飲むのをやめてしまった。
 「もし、EPS(錐体外路症状)になってしまったと判断したら、抗精神病薬を減量もしくは変更し、経過をみていくことが大切です。このとき、よく『副作用止め』と称して抗パーキンソン病薬が処方されることが多いのですが、これは副作用止めのつもりが次なる副作用をつくってしまうという、たいへんに危険な処方なので避けるべきです」「抗コリン作用が強く、最も汎用されている抗パ薬は、ビペリデン(アキネトン)でしょう」「抗パ薬の副作用は、主に抗コリン作用によるものですが、これらは大きく三つの群に分けると理解しやすいと思います。第1群は副交感神経系が関与する副作用で、便秘、イレウス、尿閉、ドライアイ、複視、口渇、頻脈、発汗低下など。第2群は抗パ薬を急に中止することであらわれる副作用で、悪性症候群、反跳(リバウンド)現象。第3群は中枢神経系の副作用で、認知機能の低下、精神症状の発現です」
 前にも書いたことがあるが、副作用止めの副作用は笑えない。そもそも、おそらくは、入院してからこっち、ルーランを4~8ミリ継続的に飲んでいるための症状だ。だが、この日の診察で6ミリから4ミリに減った。落ち着いたら、日常的には飲まずに、軽躁時にのみ飲む類の薬である。だとすれば症状も次第に治まってくるはずで、それなら自然に任せればよいのではないかと思ってしまう。症状自体、ひどいなら別だろうが、微細な動きであり、不快なだけで日常生活に支障を来す程ではない。次回、要相談。
 この日は、耳鼻科に行き血流を良くする薬を処方されたが飲んでいない、という話もした。先生は、お薬手帳に記された薬の名前を見て、「害のない薬だから飲んでも大丈夫」と言った。「耳鳴りがする時だけでいいのではないか」と尋ねたら、「毎日飲まないと効果の出ない薬なので、毎日飲んだ方がよい」と返された。でも、この薬も、やっぱり飲んでいない。耳鳴りを体調の悪い時のサインと捉えるなら、薬で無理やり血流をよくしてサインを抑えるのは、不自然じゃないかと感じたからだ。発熱した時、無理に熱を下げない方がいいという発想と同じだ。最近、自然治癒力のことをよく考える。双極性障害に気分安定薬は必須だが、それだけではこの病気と共生していくことは出来ない。

 冒頭で「痩せましたね」と切り出したら、先生は「普段よりオーバーしていたので意識的に減らしました」と言った。先生とわたしの距離は遠い。「入院は必要なかったと思っていらっしゃるんじゃないですか」と聞くと、にっこりして「入院しなくても乗り切れると感じていましたが、○○先生(入院先の主治医)が色々相談に乗ってくれる先生のようなので、少し環境を変えて、生活を見直してみるのもいいと思いました」と答えた。
 先生はたぶん、すぐに入院という手段をとるのではなく、社会生活の中で折り合いを付けながら<やりくり>を覚えることを理想としている。そして今回のわたしに関しては、まだ入院しなくてもやれると判断していたんだと思う。それなのに、わたしは苦しくて勝手に逃げ出してしまった。入院先の主治医は「入院は正解だった」と、わたしの判断に賛成してくれたけれど、出来るだけ入院せず、たとえば会社を数日休むなどの形でやりくりのコツを覚えていくことが、これからのわたしに必要な姿勢なんだろう。先生の正しさに後になって気付くことが増えてきたが、最近のわたしは、決して縮まることのない距離感を心地悪く物足りなく感じるようになってきていて、とても悩ましい。

 診察後に受けた産業医面接で、8月1日からの職場復帰が決まった。残された休みの日々で、わたしはこれからのことを考えている。依然、軽躁で、副作用も治まらない。
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